損切りできない原因と対策について!損切りルール作成についても解説!FXやるなら損切りは必須!
FXでは、絶対外せないルールといっても過言ではないもの、それが損切りです!
なぜなら、損切りができないと資金をすべて飛ばしてしまう可能性が高いからです。
ですが、理解していても繰り返してしまうのが、損切りできない病・・・。
今回は、FXで最も重要なルールである損切りができない原因と対策について、解説していきます。
損切りルールの作成についても触れていきますので、参考にしてみてください。
- FXを始めたばかりの人
- 損切りができなくて悩んでいる人
- 損切りルールを作成したい人
損切りの重要性を理解する
まずは、損切りの重要性を理解するため、「損切りの目的」と「損切りしないとどうなるか?」について解説していきます。
損切りの目的
損切りの目的は、破産を防ぐことです。
損切りができなければ、たった1度の負けで、資金をすべて飛ばす可能性もあります。
損切りしないとどうなるのか
損切りしなかった場合の結果は、2パターンあります。
含み損を解消できるか、資金をすべて飛ばすかのどちらかです。
まずは、含み損が解消できたパターンを見ていきましょう。
含み損に耐える時間は長いですが、待っていればこのように戻ってくることもよくあります。
続いては、資金をすべて飛ばすパターンです。
反転する気配がありません。
どこまで上昇するかもわかりません。
このようなパターンにはまってしまうと、資金をすべて飛ばす可能性が高くなります。
やはり、損切りしないという選択は、危険ということがわかります。
損切りは、絶対必要なものなのです。
損切りができない原因【プロスペクト理論で解説】
次に、損切りできない原因を探っていきます。
損切りができない原因は、プロスペクト理論で説明できます。
プロスペクト理論では、「人間は、常に損をしたくないという本能によって意思決定をしている」と提唱されています。
つまり、『人間は損をできるだけ避けるようにプログラムされている』ということです。
実際に、プロスペクト理論のテストをしてみましょう。
次の2つの問いに、あなたならどう答えますか?
実験①:得する取引の場合
A⇒コインを投げて表が出たら200万円もらえる。だが、裏が出れば0円。
B⇒コインを投げないならば、100万円もらえる。
実験②:損する取引の場合
A⇒コインを投げて、表が出たら200万円支払う。だが、裏が出れば、支払いなし。
B⇒コインを投げないならば、100万円支払う。
いかがでしたか?
実験①はB、実験②はAを選んだ人が多かったのではないでしょうか?
私も実験①はB、実験②はAを選びました・・・。
実際に行った実験結果も、実験①はB、実験②はAを選んだ人が多くなっています。
理由を考えてみると・・・
- 実験①⇒確実に100万円をもらいたい(0円だと損だ!)という本能が働き、Bを選ぶ人が多かった。
- 実験②⇒1円も損をしたくないという本能が働き、Aを選ぶ人が多かった。
どちらも「損をしたくない」という本能から、判断したといえます。
実験①:利益確定が早くなる
実験①では、今ある利益を確実にもらいたい(利益が減るのは損だ!)という本能が働くと説明しました。
FXで考えると、含み益が出ている状態では、利益確定が早まるということになります。
実験②:損切りができなくなる
実験②では、1円も損をしたくないという本能が働くと説明しました。
FXで考えると、含み損が出ている状態では、損切りできないということになります。
特に、1円も損をしたくないという本能はやっかいです。
本能が損切りを拒否します。
本能に打ち勝たなければ、損切りはできないということになります。
損切りができない原因への対策
最後に、損切りができない原因への対策を解説していきます。
自動的に損切りを行う方法
損切りができないのであれば、自動的に損切りできる注文『ストップロス注文(逆指値注文)』を入れておく方法があります。
ストップロス注文を入れておけば、損をしたくない本能に引っ張られて、損切りできないということもなくなります。
ストップロス注文(逆指値注文)の注意点
ストップロス注文には、注意点が1つあります。
「ストップロス注文を動かしてはいけない」ということです。
損をしたくない本能が、ストップロス注文を動かそうとしますので、絶対に動かさないでください。
それでもストップロス注文を動かしてしまうなら、ストップロス注文を入れたあとは、パソコン・スマホから離れましょう。
パソコン・スマホから離れるときは、自動的に利益を確定させる注文『リミット注文(指値注文)』も入れておきましょう。
損切りルールについて
損切りルールについて解説していきますので、参考にしてみてください。
① 損切りの目安
② 損切りラインの設定方法
③ 損切りはpips(ピプス)で管理する
① 損切りの目安
損切りの目安は、資金量の2~5%以内となります。
ですが、安定的に資金が増えるまでは、2%以内にすることをおすすめします。
特に、初めてFXでトレードを始める場合は、1%以内にしましょう。
知識も経験も浅い状態で、勝ち続けることは不可能です。
安定的に資金が増えるまでは、できるだけ損失を少なくしてください。
トレードスキルを高めたあとで、トレード金額をあげていっても遅くはありません。
むしろ、それが一番の近道だったりします。
大きな損失を出してしまい、市場から撤退となってしまうことだけは避けましょう。
著名な投資家ジョージ・ソロスは、「まずは生き残れ!儲けるのはそれからだ!」
という名言を残してますね。
市場から撤退しないために、バルサラの破産確率を使って、資金管理をする方法があります。
参考にしてみてください。
② 損切りラインの設定方法
損切りラインの設定方法は、いくつもあります。
ここでは、順張りしたとき、逆張りしたときのわかりやすい例を2つあげます。
順張りしたときの損切りライン
チャート上に、順張りしたときの損切りラインを表示してみました。
前回高値を突破して、その後、前回高値ラインに戻ってきたらエントリーします。
エントリーラインにタッチするか、エントリーライン付近のローソク足の動きで、エントリーの判断をします。
前回高値ラインから少し下に損切りラインを引き、ここにストップロス注文を置けば、小さな損切りで済みます。
逆張りしたときの損切りライン
チャート上に、逆張りしたときの損切りラインを表示してみました。
前回高値の突破を試みましたが、突破できませんでした。
そのあと、前回高値ラインに戻ってきたところ付近でエントリーします。
こちらも同様に、エントリーの判断は、エントリーラインタッチするか、エントリーライン付近のローソク足の動きで行えばいいでしょう。
前回高値ラインの少し上に損切りラインを引き、ここにストップロス注文を置けば、小さな損切で済みます。
エントリーライン付近のローソク足の動きでエントリーする方法については、次の記事でまとめていますので、参考にしてみてください。
【損切りはできるだけ小さく】
エントリーすると決めたラインから、あまり離れていないところに損切りラインを引けば、損失は小さくなります。
損切り貧乏にならない程度に、損失を小さくするようにしましょう。
損切りしたあとに、イメージどおりの方向に再び動いたのなら、入り直せばよいだけです。
資金を飛ばさないためのコストと考えましょう。
③ 損切りはpips(ピプス)で管理する
損切りの管理は、金額で管理するよりも、pipsで管理することをおすすめします。
金額で管理すると、ロットを増やしたときに、冷静でいられないことがあります。
ロットを増やす⇒金額(含み益・含み損)の変動が大きくなる⇒冷静さを失う
金額の変動が大きくなると、冷静さを失いやすいのが人間です。
冷静さを失えば、損をしたくない本能が顔を出してきます。
本能が顔を出すと、いつもより利益確定が早くなったり、損切りができなくなったりします。
(プロスペクト理論どおりです。)
その結果、ロットを増やす前よりも成績が悪化し、ロットを元に戻してしまうことになります。
ですが、ロットを元に戻していては、いつまでたっても資金を大きくすることはできません。
資金を増やしていくとともに、ロットも増やしていくことで、より大きな利益が見込めるのです。
pipsで管理すれば、金額を見なくてすむので、冷静さを保ちやすくなります。
損切りをpipsで管理できるツール「MT4プロコントローラー改」
MT4を使ってトレードしている人には、損切りをpipsで管理できるツール「MT4プロコントローラー改」がおすすめです。
保有しているポジションの現在pipsがチャート上に表示されますので、金額を見る必要がなくなります。
その他にも、一括決済機能などもありますので、とても使いやすいツールになっています。
MT4プロコントローラー改については、次の記事でくわしく解説していますので、参考にしてみてください。
損切りルール作成の注意点
損切りルールを作成するにあたって、注意点が4つあります。
ルールを守る
どのようなルールを作るにしろ、損切りのルールを守ることは必須です!
これができなければ、安定的に資金を増やすことは絶対に無理です。
損切り貧乏
ルールどおりに損切りを行った結果、損切り貧乏になるのであれば、損切幅を見直しましょう。
ですが、トレードに優位性がない(勝率・リスクリワード比率が悪い)ことが原因ならば、損切りルールが悪いわけではありません。
エントリーの仕方に問題があります。
優位性がある(勝率・リスクリワード比率が良い)ところにのみ、エントリーを絞っていく必要があります。
優位性があるトレードについては、次の記事でくわしく解説していますので、参考にしてみてください。
ナンピン
含み損が発生したときにナンピンをすれば、平均コストを下げられます。
ですが、ナンピンをすると、リスクが上がるというデメリットもあります。
損切りルールが守れないうちは、ナンピンすることを避けましょう!
効果的なナンピンの使い方については、次の記事が参考になります。
両建て
両建ては、おすすめできません。
手数料を払って、損切りという痛みを先延ばししているだけです。
両建てで含み損を固定したポジションを持ち続けるのは、精神衛生上良くないです。
損切りしてリセットすれば、次のチャンスに目を向けることもできます。
イメージどおりに相場が動かなかったときは、損切り以外の選択肢はありません。
まとめ
最後に、この記事の内容をまとめます。
- 損切りは絶対しなければならない!
- 損切りができない原因は、常に損をしたくないという人間の本能にある!
- 人間の本能に打ち勝つには、ストップロス注文(逆指値注文)を利用する!
- 損切りはpips(ピプス)で管理する!
- どのような損切りルールでも必ず守る!
損切りができれば、資金を安定的に増やせます。
1度の敗北ですべてを失うことがないよう、損切りを確実に行えるようになりましょう。
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